無理の構造

 

何を言っても聞く耳を持たない思い込みの激しい人の理不尽さに、イラッとすることってありますよね?

ほかにも、

「なんで自分ばっかり」

「世の中不公平だ」

「こんなにがんばってるのに、どうしてわかってもらえないんだ」

とか。

そんな「世の理不尽さ」から感じているストレスや、それに対抗するための「無駄な抵抗」を少しでもなくすための本がこちら。

『無理の構造』

 

理不尽の元凶は私たちが「本来同等でないものを同等だと思い込んでいること」(に気づいていないこと)から来ている

という仮説をもとに、その同等ではないこと(=非対称性)について例を挙げながら説明されています。

 

この非対称性というもの、たとえば一見対称に見える反意語も、

◇「同じ」は一通りだが、「違う」には限りない可能性がある

◇「変えない」のは楽で無難だが、「変える」には膨大なエネルギーが必要

のように、実は非対称。

 

また、「成功」の反意語は教科書的に考えれば「失敗」ですが、実は成功と失敗は紙一重で、反対に来るのは「何もしない」。

こういうことから、

私たちが世の中に抱く「理不尽さ」は、起こっている現象が原因ではなく、自分たちの頭の中にある

という、ドキッとすることが書かれています。

 

「公平さ」についても、「自分が高く評価される基準」こそが公平な基準である、とみなが思っていて、公平さは人の数だけ存在するものであり、

人生は「不公平」にできています。だから「努力は無駄で意味がない」のではなく、だからこそ、与えられた「公平ではない環境」の下で、努力することに意味があるのです。そして努力の成否は「他人と比べて結果が良かったかどうか」ではありません。比較対象は、「努力しなかった自分」です。

ことごとく思い当たるフシがあることばかりで、私はいったいどれだけ幻想の世界で無駄な抵抗をしていたんだろう、とあきれるほど。

 

よく言われる、(問題の原因になっている)他人は変えられないから自分を変えろ、というのは、実は、

問題の原因は自分の頭の中だから、自分(の無駄な努力と抵抗)を変えろ

ということだったのだなぁと痛感。

 

タイトルから内容が想像しづらい本ですが、食わず嫌いせずにぜひ読んでみてほしい良書です。

 

「無理」の構造 ―この世の理不尽さを可視化する

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