私とは何か

 

自分の会社にいるときのキャラと、友達と会っているときのキャラ、自宅にいるときのキャラなど、状況によってキャラが違うことで、なんだかモヤモヤした気持ちになることってありません?

「本当の自分はこんなんじゃない!」みたいな。

 

そんな微妙なモヤモヤをスッキリさせてくれるのがこの本。

『私とは何か――「個人」から「分人」へ』

 

◇すべての間違いの元は、唯一無二の「本当の自分」という神話である。

◇たった一つの「本当の自分」など存在しない。裏返して言うならば、対人関係ごとに見せる複数の顔が、すべて「本当の自分」である。

のように、モヤモヤの原因である「本当の自分」の定義を変えるべく、これ以上分けられない単位である「個人」に対して、人間を分けられる存在とみなして「分人」という単位で考えてみよう、と提案している本です。

 

「分人」とは、恋人との分人、両親との分人、職場での分人など、(無意識に出てくる)対人関係ごとの自分のこと。

そう言われると、たしかにどれも意識して演じているわけではなくて、その場になると勝手に出てくるキャラですよね。

だから、

一人の人間は、「分けられない」存在ではなく、複数に「分けられる」存在である。だからこそ、たった一つの「本当の自分」、首尾一貫した「ブレない」本来の自己などというものは存在しない。

と書かれていることにも納得できます。

 

また、

◇分人は他者との相互作用によって生じる人格
◇その人らしさ(個性)というものは、その複数の分人の構成比率によって決定される

ということは、自分が心地よく感じる分人でいられる時間を長くすれば、もっと快適に生きられるし、こうなりたいと思う人との間に生じた分人が多ければ、その人の要素が自分の個性もに反映されるようになるということ。

そんな風に、どの分人に重きを置くか、どの分人を捨てるか、意識的に取捨選択することで悩みも解決しやすくなるような気がします。

 

なるほど!わかる!、ということばかりなので、冒頭のモヤモヤを感じたことがある方や、この人と一緒にいるときの自分が嫌い、みたいな経験がある方には特におすすめしたいです。

また、人間関係に折り合いをつけるのにも役に立つと思います。

 

私とは何か――「個人」から「分人」へ (講談社現代新書)

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